眠れない夜ってありますよね。
眠ろうとすると、そうした分だけ眠れなくなる。
眠たいはずなのに、眠気が捕まえられない。
そんな夜。
一度、家を抜け出したことがあるんです。
どうしても眠れなくって。
窓をぼーっと眺めていると、外に出なきゃいけない気がして。
親を起こさないようにそーっと抜け出した。
夜の街は、僕の知る街じゃなかった。
ただひたすらに静か。
猫の足音だって聞こえた。
最初は好奇心に駆られるまま、公園や大通りの近くまで足を運んだけれど、怖くなっちゃって。
コンビニの明かりが日の光のようで怖くなっちゃって。
その後、すぐにお家に引き返した。
懐かしい思い出。
今度、真夜中に誰かと散歩したいな。