Ms.teryさん

気の向くままに

醜態

僕の話すことの半分は嘘だ。その後、僕の話したことの8割は嘘になる。そのことについて僕は別になんとも思っていない。

愉悦や恐怖、安堵、注目などの目的の違いはあるはずだが、多くの人が嘘をつく。そうしてついた嘘に織り交ぜた本当も時間が経てばそうではなくなる。それが普通なのだろう。まああくまで僕の個人的観測ではあるが…

でもたまに全て本当に話す時がある。それは大切な人の前かもしれないし、全く知らない赤の他人の前かもしれない。知り合い止まりの人や不特定多数の人の前かもしれない。人によって本音を話せる人も場所も違う。

僕は本音を話して欲しいとは思わない。僕だって嘘を交えてる。だから嘘でいい。それで満たされるのなら嘘で全然いい。どうでもいいクソみたいな会話で笑い合えればいい。

もちろん、本音を話してくれてもいい。本音を話す人にしてくれたなら、僕も本当の気持ちと事実で話そう。楽しい嘘で固められた会話に比べたら、ひどく醜い会話になるかもしれない。

「お前そんな嘘ついてたのかよ」「お前こそそんなこと隠してたのかよ」「てか、ずっと騙してたんだな」「それはお互い様だろ」「それもそうだな」

そうやって笑えばいい。それはそれで悪くはない。

最後に一つ僕の嘘を教えようか。とびっきりの嘘を一つ。僕の場合、知り合いがいるがその他大勢の赤の他人のいるプラットホームの方が本当を話しやすいんだ。

僕はいじめられていたと話すけれど、実際は小中の時クラスでいじめられてたわけでも、嫌われていたわけでも、浮いていたわけでもない。

あ、もしかしたら浮いていたってのはワンチャンある。でも、なんなら僕は割と色んな人と喋ってたし、友達だってそれなりにいた。

いじめられてたっていうのは単なるかまってちゃんなのさ。その方が楽だろ。いちいち説明するのも面倒くさい。たった数人からの嫌がらせで落ち込んでたなんてダサいだろ。それにいじめられてたって言った方が心配してくれるだろ。

結局はそんなもんなんだよ。ひでえだろ。笑ってくれ。そんでもし今度僕に本当を話すことがあったなら、こいつは酷いなって笑ってやるよ。