Ms.teryさん

気の向くままに

残念なことに脆い人間なんだ

僕は幸せであろうとする人間である。そう思うようになったきっかけは、僕が苦しんでいた時に大切な人が苦しんでいたからだ。感情は伝播する。痛みであればより鋭く伝わってしまう。だから、僕は幸せでなければならない。そうすれば、大切な人を傷つけることもない。そんな曲がった考えだ。そして、僕にはもう一つルールがある。大切な人にだけ弱さを見せること。幸せであると思うことの派生ではあるのだけど、少し矛盾しているようにも見えるかもしれない。しかし矛盾はしていない。前述した通り、僕は大切な人を傷つけないために幸せでありたいと思っている。僕の目的は幸せであることではなく、大切な人を傷つけないことだ。弱さを見せることは幸せであるという証明にはならない。むしろ不幸せであることの証明のようにも捉えられる。正直なところ、弱さを見せないでいられるのならそうした方がいい。そうしたい。でも、残念なことに僕は脆い人間なんだ。弱さを見せなければ、いつか耐えられなくなって壊れてしまう。一度壊れてしまったこともある。だから、大切な人に僕は弱いのだと話す。そうすれば最悪の結果にはならない。それに話せば多少は楽になる。救われる。救われたのだと表現すれば、相手は悪い気はしないだろう。だからそうする。

強く生きなければ、ずっとそう思っていた。

でも脆い人間なんだ。もしかするとこれも一種の諦めかもしれないけれど…